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暮らしの教室特別教室レポ☆「ANIMALSー木彫りの動物たちができるまでー」

本日は10月22日に行われた暮らしの教室、彫刻家の三沢 厚彦さんのトークショーの模様をお伝えいたします。


日本を代表する彫刻家のお一人である三沢さんのお話を間近で聞ける機会とあって、たくさんの方にお集まりいただきました。






会場となったmokichi wurst cafeにもアニマルたちが!
小さめの彫刻なので、間近でじっくりと見ることが出来て、貴重な機会となりました。



トークショーが始まるやいなや木のかたまりをノミで削り出した三沢さん。三沢さんが彫刻を作る際に良く使われているという樟(クス)の木は、防虫剤にも使われる香木で、削りたての木くずを嗅ぐとスッキリとしたメンソールのような香りがしました。


スライドでこれまでの展示会の様子を見ながら、ご自分の彫刻を展示する時の建物(空間)と彫刻の相互関係や、見せ方を変えることで同じ彫刻でも受け手の印象が全く変わってしまうことなどをお話しいただきました。
三沢さんの彫刻は、作り終わった後,空間に配置することで初めて完成するということです。
確かに、アトリエでの制作過程もスライドで見させていただきましたが、場に配置することで動物たちが生き生きとしているようにも見えました。

アトリエでの制作風景のスライドでは、樟の大木を大胆にチェーンソーで切ったりつなげたりしていらっしゃいましたが、重機を使いながらも数人で作業をしていらしたことにもびっくりいたしました。
動物たちはほぼ実寸大で作ることをこだわりに持っていらっしゃるそうで、そのダイナミックさに圧倒されます。
木に直接デッサンをしながら彫り進めていって、ノミを使っての仕上げ作業は三沢さんがお一人でされるようです。ノミで彫る工程にも、作家さんそれぞれのタッチがあるそうで、他の人には任せることのできない部分なんだそうです。


トークショーのおしまいに、ご参加のみなさんからの質問タイムとなりました。
今回はクリエイターの方のご参加も多く、印象的な「目」を作るときはどんなことを考えているのかなど、作り手さんならではの質問もありました。
最後に三沢さんの書籍にサインをしていただいたり、直接お話しできる時間もあり、終始和やかで楽しい会となりました。

三沢さんは現在、静岡県のヴァンジ庭園美術館にて「生きとし生けるもの」展に参加されています。
11月29日(火)までの展示となります。http://www.all-living-things.com/
新作のホワイトライオンなどもご覧いただけますので、ご興味のあるかたは見にいかれてみてはいかがでしょうか。

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-三沢厚彦 Atsuhiko Misawa-
【Profile】

1961年京都生まれ
1989年東京藝術大学大学院美術研究科修士課程彫刻専攻修了。
2000年動物の姿を等身大で彫った木彫「ANIMALS」シリーズを制作開始。同年より西村画廊(東京)で個展開催。
2001年に第20回平櫛田中賞を受賞。
2002年初の作品集「三沢厚彦 アニマルズ」(求龍堂)を刊行。
2007年から「三沢厚彦 ANIMALS+」展が平塚市美術館を皮切りに全国5会場を巡回。
その後も各地の美術館で個展を多数開催し好評を博す。近年の個展に、2013年に三重県立美術館、浜松市美術館、2014年高松市美術館、岩手県立美術館、周南市美術博物館、2015年高梁市成羽美術館、釧路市美術館など。今最も注目されている木彫作家の一人。近著に2013年の作品集『ANIMALS No.3』(求龍堂)、『動物の絵』(青幻舎)。
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staff 加藤