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トークイベント「こぎん刺しの話をしましょう~自然のチカラ、人の知恵~」レポ☆

10月2日(月)に、ただ今開催中の展示「イロトパタンcolors and patterns ~みかん灰の器とこぎん刺し~」の作家さん、伊東正明さん(陶器)と、角舘徳子さん(こぎん刺し)に加え、大のこぎんファンだという渡辺絵梨さん(建築家)のトークイベントが開催されました!


平日にも関わらず、たくさんの方にご参加いただき、賑わう中での楽しいお話会となりました。

まずは、3人の簡単な自己紹介などから始まり、今回の展示作家さんである、伊東さん、角舘さんに加え、どうして渡辺さんが参加することになったのかなどや、参加した方たちに配られた冊子「青い森」についての説明がありました。


今回のお話会開催のきっかけとなった冊子「青い森」。
こちらは、お話ししている渡辺さんと、「ノスリ舎」というユニットで活躍されている、イラストレーターの高橋綾子さんが、あまりにこぎんや青森が好きで作ってしまったというものです。
今回のお話会のきっかけは、展示会のDMを作る際、ノスリ舎さんが伊東さんや角舘さんと撮影をした際に、高橋綾子さんがこの冊子をお持ちになり、とても素晴らしいので、これをベースにお話会をしたらどうか!という案が出たのがきっかけでした。そこで、高橋さんはお話が苦手なので、こぎんも大好きで詳しく、お話し上手で冊子の作者でもある渡辺さんにぜひお願いしたい!ということになったのです。


この冊子は、本当に優れモノで、小さな冊子ですがこぎんの歴史や簡単な説明から、発生の地である青森県弘前市のおススメの喫茶店まで載っています。




お話は、角舘さんのこぎん刺しへの思いから、作家さんとしてみなさんが苦労されていること、
生活の中での制作との関係性などまで、普段お伺いできないようなこともお話しして頂き、参加者の方からもたくさんご質問をいただきました。

お話の中で一番感じたのは、みかんの枝葉で釉薬を作り、一つ一つ手で器を作り出している伊東さんにしても、糸を染め、一針一針刺して制作をしている角舘さんにしても、手間を惜しまず丁寧に作られたものは、とても大事に作られ、その思いのようなものがたくさん込められているのだということ。
大量生産されて、どんな材料が使われているかわからないようなものはお値段は安いかもしれませんが、制作される工程の中で込められた思いのあるものには耐久性や使い心地は勿論、私たちの生活を豊かにしてくれるという部分でとうてい敵わないなと、強く感じました。
角舘さんの刺したこぎんの見本。展示中もご覧いただけます。


伊東さん、角舘さん、渡辺さん、ありがとうございました!!

お二人の展示「イロトパタン colors and patterns ~みかん灰の器とこぎん刺し~ 」は、今月15日(日)までご覧いただけます!

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【profile】
●角舘徳子
 大学の卒業制作でこぎん刺しと出会い、モドコ(基本模様)の組み合わせや展開次第で無限に模様ができるおもしろさと、ストイックな幾何学模様に魅了され、およそ2年の会社務の後独、20121月に独立

 伝統の美しい技術、こぎん刺しを身近で感じられるようなものづくりを目指しています。

●伊東正明
 7年間の出版社勤務の後、陶芸作家の元で2年間修行。2003年独立。釉薬の原料に、みかんの枝葉灰を使用した器の制作に没頭してきた。月に1度のペースで、ギャラリー、デパート、専門店や雑貨店などで作品展を精力的にこなしている。

●渡辺 絵梨
 民藝好き・こぎん刺しファンの建築家。mujina設計室+木工房を開設し、夫婦でスプーンから家具、建築まで、生活にまつわるあれこれを設計・製作しています。こぎん刺しの奥深い背景を知り、美しいだけでないこぎん刺しの魅力にはまる。

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◇伊東正明(陶器)・角舘徳子(こぎん刺し)展示会
「イロトパタン colors and patterns ~みかん灰の器とこぎん刺し~ 」

2017年10月1日(日)~15日(日)
平日11:00~17:00  土日祝日11:00~18:00
定休日:会期中無休

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staff村石(わ)